【空室対策のすごい技】えっこんなん知らん!本やブログで学ぶ原因別11の対策で満室経営

今のアパート、空室はどれくらいつづいていますか? 「今月も契約がなかった」「家賃を下げろと管理会社に言われてしまった」アパート経営をする大家さんにとって空室対策は避けては通れない道。
「もう業者に言われるまま、広告費を出したほうがいいのかな……」そう思うのはまだ早い!
「あぱたい」はそんな大家さんのために、空室対策のバイブル本『アパート経営のすごい技』をはじめとした人気の書籍をもとに、原因別の空室対策方法を紹介。すでに対策をしている大家さんは多いと思いますが、まだやっていなかった方法がここにあるかもしれません。
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空室対策のすごい技
アパート経営をやるからには、利益を出すことが最優先。そのためには知識と分析が必要です。
巷にある空室対策の書籍を読むだけでなく、さらに掘り下げて知識を習得したい。そのためにはアパート経営を含めた最新情報の勉強会や、セミナーの参加で不動産知識を広げるのがオススメです。
空室対策の書籍を読む
空室対策に関する書籍はたくさんあります。ここではアパート経営をする大家さんに支持されている『空室対策のすごい技』を含めた3冊の書籍を紹介。
イチオシ!『空室対策のすごい技』
くわしくはこちらをクリック>>空室対策のすごい技
著者 | 浦田 健 |
出版社 | 日本実業出版社 |
価格 | 1,650円(税込)*2020年12月現在 |
内容 | 多角的に空室対策を見直し「勝ち残れる大家さん」のノウハウを紹介 |
空室対策のバイブル本として多くの大家さんに愛読されている本です。
空室を埋めようと安易に家賃を下げるのではなく、小予算で効果的なリフォームから空室対策を説いています。
難易度別に部屋の内装から設備、エントランスの演出法などが詳細に解説。
自分の力でアパート経営をするぞ! という気概のある人にはぜひオススメしたい本です。
各章のおわりにはトラブルや空室対策による実践コラムを掲載しているのでより、より現実的な空室対策案が浮かぶのではないでしょうか。
「あぱたい」ではほかにも空室対策にオススメの書籍を紹介しています。
「空室対策におすすめ書籍5選『空室対策のすごい技』から実践的な本までみんなの口コミまとめ」
『空室を許さない! 「満室」管理の「王道」』
著者 | 穴澤 康弘 ・ 白岩 貢 |
出版社 | ごま書房新社 |
価格 | 1,705円(税込)*2020年12月現在 |
内容 | 元不動産営業マンと現役大家が、キャッシュを増やしつづける空室対策の極意を紹介。 |
通称「満室案内人」の穴澤康弘氏と、60室の大家である白岩貢氏がこれからの「満室の王道」を公開。
やってはいけない空室対策や満室をつづける大家になる管理のコツなどを解説。穴澤氏は元仲介TOP営業マンで、本書第2章では管理会社・仲介業者とよりよい関係を築くヒントになる「業者の本音」が書かれています。
またアパートを旅館アパートに転用した話など、ほかの空室対策本とは違う切り口で解説。
2019年3月に出版されたもので情報もフレッシュ! ぜひ手元においておきたい1冊です。
『20ステップで退去率が下がる長期入居促進の手順書』
くわしくはこちらをクリック>>20ステップで退去率が下がる長期入居促進の手順書
著者 | 大友 哲哉 |
価格 | 499円(Kindle版)*2020年12月現在 |
内容 | 長期入居促進の極意を20ステップに分けて紹介 |
空室対策というと新規入居者に目をむけがちですが、この著者は退去率を下げた空室対策に重点を置いています。
大家さんは長期入居を願うけれど、管理会社・仲介会社・リフォーム業者は入退去があればあるほど儲かる、すなわち多くの不動産会社は、長期入居促進をする発想がないと解説。
長期入居促進となる退去防止の施策が箇条書きで見やすく記されており、初心者~上級者の20ステップに分別。短期解約が悩みの大家さんにはぜひオススメの1冊です!
賃貸の空室対策なら大家ブログですごい技を盗む
書籍を買って空室対策のすごい技を勉強するのはおすすめの方法です。だけど、ひとつデメリットがあります。
書籍だと情報が古くなっても書き換えられることはありません。法律が変わると活用できない可能性もあるでしょう。
そこでおすすめしたいのはブログです。
大家さんが実践記のように書いているものも多く、たいへん参考になりますよ。さらに、本を出版するような有名大家ではなくあなたと状況が近い大家や、これからアパート経営をはじめるサラリーマン大家など多岐にわたります。
おすすめの大家ブログを厳選してお伝えします。
これから紹介するブログはこちらの記事でくわしく解説しています>>賃貸物件の空室対策ブログ8選!成功大家の体験&アイデア~不動産屋ブログまで
あすなろLIFE
画像引用:あすなろLIFE
ブログ運営者 | ペリカンさん |
所有物件 | アパート3棟、戸建て5棟 |
ブログ内容 | 自身の不動産購入や管理の記録のほか、不動産投資全般 |
【プレジデント168】大家業と家族の奮闘日記
ブログ運営者 | プレジデント168さん |
所有物件 | アパート5棟、戸建て3棟 |
ブログ内容 | 不動産購入の詳細な記録と、管理や不動産についての実践的な知識など |
芹田不動産 大家様用ブログ
画像引用:芹田不動産 ブログ
ブログ運営者 | 株式会社芹田不動産 |
ブログ内容 | 大家さんの空室対策や、入居者のお部屋探しエピソードが中心。そのほか、ブログの大部分は長野市のおいしい飲食店のご案内になっています。 |
東上不動産 空室対策ブログ
画像引用:東上不動産 空室対策賃貸コラム
ブログ運営者 | 株式会社東上不動産 |
ブログ内容 | 会社ホームページのなかから空室対策記事をまとめたもの。成功事例の紹介のほか、家具家電つき、スマートルーム、法人需要などトレンドの話題がいっぱい。 |
アライブブログ
画像引用:アライブブログ
ブログ運営者 | 株式会社アライブ |
ブログ内容 | 空室対策レポートのほか、業界ニュースと会社ニュース、総資産管理奮闘記、賃貸管理など |
空室対策コンサルで今日から満室賃貸アパート経営大家さん!
画像引用:空室対策コンサルで今日から満室賃貸アパート経営大家さん!
ブログ運営者 | 満室賃貸経営コンサルタント 小泉さん |
ブログ内容 | 空室対策に特化した情報発信ブログ。ほかに不動産会社とのつき合いかたなども。 |
イエスリノベーション リノベーション事例
画像引用:イエスリノベーション リノベーション事例
ブログ運営者 | イエスリノベーション株式会社 |
ブログ内容 | 賃貸に特化したリノベーション会社。”リノベーションで賃貸物件の空室を満室に”というコンセプトで空室対策を目的としたリノベーション事例を紹介。 |
りのふるブログ
画像引用:りのふるブログ
ブログ運営者 | xxx(エイジィ)株式会社 |
ブログ内容 | リノベーションの施工事例、空室対策の提案の情報発信 |
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賃貸物件の空室対策ブログ8選!成功大家の体験&アイデア~不動産屋ブログまで
アパート経営者向け勉強会やセミナーへの参加
勉強会やセミナーは書籍とは違い、現在の経済状況を踏まえた最新の不動産情報収集が目的です。
アパート経営の知識をさらに効率的にするためには、自分の目的に合ったセミナーに参加するのがマスト。
無料セミナーでは、不動産投資の初心者を対象としたセミナーが多数。主催会社が扱う販売物件の紹介を目的としたものも多いので、自身の参加目的を見失わず受講しましょう。
勉強会はセミナーのように講師が教えるスタイルではなく、参加者が知識を持ち寄り、講師と一緒に学んでいくスタイルです。
ある程度アパート経営で不動産の知識があり応用を知りたい、もっとほかの人の意見や経験も聞いてみたい、という人は勉強会のほうが空室対策の方法も浮かびやすいかもしれません。
空室になる原因と11の対策
むやみやたらに空室対策をおこなって、時間やお金を無駄にしてしまう危険も。そうならないよう空室になる原因(理由)を徹底的に把握し、効率的な空室対策をおこなうようにします。それでは、厳選した空室対策のすごい技を紹介!
家賃設定が適正かどうかチェック
1.退去後の家賃設定を見直しみよう
ここを直さないでそのままの賃料で募集している大家さんも多いのではないでしょうか。
また新築の場合、強気の家賃設定が原因で入居に結びつかないこともあります。物件が魅力的であれば、周囲物件と家賃を同等額にする。それだけで選ばれる可能性は高くなります。
立地条件が悪い・周辺に競合が多い
一般的に立地のいい物件とは、
- 駅から近い
- 近隣に学校や病院、商業施設がある
- スーパーやコンビニが帰り道にある
などに属しているかどうか。これらの条件が空室率を大きく左右します。
2.入居基準を緩和する
いわゆる外国人や高齢者を入居対象に加えます。
今はスマホの翻訳機能アプリがあるので、ある程度の会話は可能。さらに管理会社に英語ができる人がいれば、なお安心です。
そして下記表のように、万が一のトラブルやリスクに備えた対応を考慮して募集をかけます。
外国人 | 入居ルールなどを徹底しておく、外国人専門の賃貸保証会社と契約をしてもらうなどの条件をつける |
高齢者 | 連帯保証人をつけてもらう、万が一の保険に加入するなどの条件をつける |
3.ペットや楽器をOKにする
政府の世論調査ではペットを飼っている家庭は全体の3割、そのなかで犬・猫を飼っている家庭は約9割です。
画像引用:【内閣府】動物愛護に関する世論調査
ペット可物件は家賃が高かったり、そもそもペット可物件が少なかったりなど、わりと入居者にはハードルが高い条件。そのためペット可にするだけで入居率があがるのです。
ペット可にするには、退去時の原状回復費用負担についてしっかり取り決めをするのが最重要。
「特約条項」「覚書」で契約前にしっかり説明、理解してもらう必要があります。
また、楽器演奏も騒音トラブルの可能性があるくらいなら禁止にしてしまおうという大家さんも多いかもしれません。
しかし、今の楽器は集合住宅でも対応できるよう消音機能にすぐれたものが増えています。
金管楽器や弦楽器は消音機能がついているものもありますし、キーボードはヘッドホンをつければ音は出ません。
ちなみにアップライトやグランドピアノは、アパートでは床の補強が必須。費用もかかるうえ、防音対策が必要になります。このように許可できない楽器があればあらかじめ募集情報に明記しておくのもいいでしょう。
4.駐車場やバイク置き場の確保
駅から遠いアパートは、入居者層を車やバイク保持者に絞るのも空室対策のひとつです。
駐車場は敷地内に確保できなければ、アパートからできるだけ近い駐車場を探しましょう。
バイク保持者は、敷地内にバイク置き場があるかを必須条件にする傾向があります。選ばれるためにも、バイク置き場はできるだけ敷地内に確保しましょう。
バイク・駐車場が敷地外の場合、募集広告に記載する項目は以下のとおり。
- 敷地から何分か(何メートルか)
- 1か月の駐車料金
- 敷金
室内がありきたりで魅力がない
部屋に特徴がなく同じような物件が並んでいると、ターゲット層を絞り込めず選ばれない部屋として空室がつづく傾向にあります。
だからといって安易に家賃を下げず、募集の枠を広げる方法はあります。
5.室内の設備を見直す
見直しが必要な設備はいくつかあります。例えば、
- 照明器具
- ガスコンロを手入れしやすいIHなどに取り換える
- 無料のwi-fi導入
- モニター付きインターホンやオートロック設備
女性ひとりの部屋探しの多くは、必須条件にモニター付きインターホンやオートロックを求めます。子供がはじめてのひとり暮らし、となれば親御さんは防犯設備の充実度を重視します。
なかでもモニター付きインターホンは、低価格ではじめられる空室対策。アパートが大学や駅に近い大家さんは特に検討してほしい設備です。
また「あぱたい」では、無料インターネットの記事を大家さんの感想を載せて掲載しています。あわせてぜひ読んでみてください。
アパート経営に無料Wi-Fiインターネット【大家の感想付】宅建士が5つのポイントを解説
6.室内装飾を見直す
- 畳をフローリングにする
- 押入れをクローゼットにする
- クロス(壁紙)張り替えにはアクセントクロスを導入する
フローリングがむずかしい場合は、低価格でデザインも豊富なクッションフロアやフロアタイルでも雰囲気は変わります。
押入れはふすまをスライド式の扉にし、ハンガーレールを取りつけ、場合によっては棚を取り除きます。
またアクセントクロスも取り入れやすい空室対策。部屋に色があると雰囲気が変わり、内見のときにパッと目に入ります。
7.セルフリノベーションOKにする
ここ数年、DIYで自分好みの部屋にする人たちが増えてきました。セルフリノベーションは賃貸サイトでも特集が組まれるほど人気が高まっています。
改造範囲や、退去時の原状回復費用の負担割合をしっかり決めたうえで募集すると入居者も迷いません。
工具などを入居者同士でシェアできるようにすると、DIY好きな入居者が集まりやすくなり結果的に空室率の低下につながります。
こちらの記事では、大家さんができる空室対策に特化したDIYについてお伝えしています>>空室対策は簡単!0円で始める5つのBIGアイデアと実例から学ぶ4つのDIYテク
共有部分の手入れが悪い
内見時にまず目に入るのは、部屋ではなく共有部分です。エントランス・集合ポスト・ゴミ収集所などが散らかっていたり汚れが目立っていたりすると、期待度が下がり部屋をみる前に「ここはないな」と思われてしまいます。
8.共有部分に徹底的にこだわる
費用をかけたくないのであれば、大家さん自身で共有部分の定期的な清掃や手入れをおこなう必要がありますが、手が回らない場合は業者に委託するのもひとつのやりかたです。
業者に委託する場合は、こまかく依頼をしましょう(清掃範囲を相談。金具まで磨く、など)。
空室ポストにはチラシを入れられないよう、前もってテープでふさぐなど散らからない対策が必要です。ですが「チラシ投函禁止」などネガティブな掲示はなるべくしないようにしましょう。
入居者募集がうまくできていない
物件や設備はいいのに内見の連絡があまりない、契約につながらない。こんなときは物件ではなく別の原因があるかもしれません。
9.敷金礼金などの初期費用を見直す
敷金・礼金・管理費・共益費が高いのも入居に結びつかない原因のひとつ。特に礼金は新築でも2か月まで、新築以外は1か月でもあると借りるのをやめる人がいるほど。できるだけ初期費用は抑えたいと思うのが入居者の本音。
いくら物件がよくても強気価格のままでは、ほかの物件に流れてしまう可能性は十分に高いのです。
10.内見しやすいカギの管理
仲介会社にとって入居者を案内するとき、もっとも望まれる鍵の受け取り方法が現地にキーボックスが設置されているタイプ。特に繁忙期は多くの案件を抱えているため、スピーディにカギの手配も済ませたいもの。
キーボックスとは、物件の近くに設置しておくダイヤルロック式の小さな箱。案内時、仲介会社にロック解除の番号を教えておけばスムーズな内見が実現します。
管理会社または大家さんの立ち合いのもと内見をおこなうケースがありますが、双方のスケジュール調整が必要で多少時間がかかります。
例えば同じ条件の物件がふたつあったとします。
ひとつは現地(キーボックス)にカギの用意があり、もうひとつはカギを持つ大家さん待たなくてはならない場合。
仲介会社はすぐに内見ができる現地にカギのある物件を優先的に案内し、時間によっては大家さんを待つ必要がある物件の内見を見送るケースも。
また入居者のみで内見するケースもあるので、やはりキーボックスがあると入居者もスムーズに内見できるのです。
どうしてもキーボックスは不安、という大家さんは物件エリア周辺の業者それぞれに鍵を渡しておきましょう。ひとつの業者だけにカギを渡しておくと、別業者が案内したい場合に手間が増え時間のロスにつながります。
11.管理会社の見直し
空室がつづく不安と同時にどうやったら部屋が埋まるか、悩みはつきものです。
本来不動産のプロである管理会社は、大家さんの強い味方になってくれる存在。なかなか部屋が埋まらない、空室対策の相談をしても家賃や広告費のことばかり言ってくる管理会社は見直しの検討も視野に入れましょう。
- 空室対策に家賃を下げる以外の具体的な提案がない
- 原状回復のリフォームがいい加減
- インターネットに掲載されている物件情報の新鮮度が低い(更新が遅い)
- 質問の答えになっていない返答が多い(抽象的)
- 不動産ポータルサイトに物件の写真を多く載せているか
- 物件をたくさん掲載しているか
- 店舗がアクセスしやすい場所か
- 店内は整理されているか(乱雑な店内では信頼度が低く感じる)
- インターネットの集客に積極的に取り組んでいるか
まとめ
今回さまざまな角度から空室原因を探り、対策方法を紹介しました。ほかにも本を読んだりセミナーに参加したり。全部やろうとするのではなく、できることからはじめる。
大切なのは大家さんが「今のアパートをよくしたい! 」という気概だとわたしは思います。その気持ちが、一室でも多く部屋を埋められる結果につながるのではないでしょうか。