初めてのアパート経営に必要な知識とは?まずは基礎から大枠を理解

初めてのアパート経営に必要な知識とは?まずは基礎から大枠を理解

不動産賃貸経営に関心を持ってからの次の段階としては、経営に必要な資金や得られる収入、課せられる税金などを把握することが必要です。

そして実際に物件を管理するには自分だけで行うのか、専門業者のサービスを利用するのかも大切なポイントです。

今回の「あぱ貸」の記事は、資金の流れと実際の管理方法の大枠を把握する為の内容となっていますので、記事を読みながら一緒に想像してみてください。

アパート経営に投資する理由とは

アパート経営に投資するメリットを紹介します。

雑誌や書籍、TVなどでも良く取り上げられる話題であるアパート経営ですが、どのような人がこの事業を始めているのでしょうか。

誰にメリットがあり、メリットの内容とは何かを次の項目で見ていきましょう。

初心者でも安定した経営ができる

事業経営と聞くと少しハードルが高いイメージですが、アパート経営は初心者でも運営しやすい事業と言われています。

その土地と建物の評価額に収まる金額であればアパートローンの融資を比較的受けやすい為、土地や物件を自己資金ですべて賄う必要なく事業を開始できます。

もちろん初期費用としていくらか自己資金を用意していると、融資などを受けやすくなるのは明白です。

また、入居者募集や家賃滞納の催促など、入居者の方とのやり取り全般を不動産管理会社に依頼することが可能です。

依頼手数料の相場は5%程で、入居者管理の手間を考えると納得できる金額であると言えます。

そしてあくまでその土地と建物の価値・収益力を主軸に経営するので、景気の細かい変動には左右されにくい事業と言えます。

土地資産を活用できる

一族代々で所有している土地がある場合、そのままにして固定資産税を払い続けるのではもったいない…

アパート経営や駐車場、サービス付き高齢者住宅の経営、店舗・事業用賃貸、トランクルーム経営など多様な方法で有効活用することが可能です。

自身の所有資産の全体像から考えて、どの運営方法が一番適しているのか一度調べてみるべきです。

相続税の節税、相続の負担軽減になる

相続が発生した際、場合によっては被相続人の資産に相続税が課せられます。それは基礎控除額という3000万円+相続人の数×600万円の金額を超える資産を保有していた場合です。

そして通常ならば土地や建物も相続税評価額を基準に課税されますが、その土地が不動産賃貸事業の為に活用されているとなると相続税をいくらか減額させることが可能です。

特に被相続人と同居していた配偶者や親族がアパートの建つ土地を相続した場合には、小規模宅地等の特例により一部80%も減額されて相続税が評価されます。さらにアパート建物に関しても、人に貸している家屋ということで評価を減額させることが出来ます。

減額後の評価額は、固定資産評価額から「固定資産評価額×借家権割合×賃貸割合」を引くことで算出。そこにアパートローン等の借り入れが加わると、マイナスの資産によってプラスの資産が相殺され、ますます相続課税資産の減少に繋がります。

アパート経営をはじめる方法

アパート経営をはじめるにはどうしたら良いのでしょうか。

アパート経営の運営方法は自身の所有する資産の内容によって異なってきます。

すでに土地を所有している方は建物の建築からはじめますし、土地を持っていない方は土地付きの既存物件を購入するか土地購入からはじめないといけません。

一番大切なポイントはその土地と建物の価値ですので、その土地周辺の市場調査など事前のリサーチがとても重要です。では実際に自分はどのタイプに該当するのか、次の例で確認してみましょう。

中古アパートを購入する

土地を所有していない方は、すでに入居者の方が住んでいる中古アパートを購入することからアパート経営をはじめることができます。

現状入居者の方がいて運営しているとしても、売却されるには何か理由があるものです。気になった項目は、購入前に詳しく調べることが大切です。

中古アパートを購入する際の注意点には、その物件の収益力の把握と既存建物に瑕疵がないかの確認、現在の入居者とのトラブルの有無の確認があります。

まずは収支計画の内容に直結する物件の収益力の確認をしましょう。

売買物件を掲載したWebサイトには表面利回りがそれぞれ記載してあります。しかし、それは満室を想定して算出されたパーセントですので、実際の入居状況を確認してから利回りを計算することが大切です。

その際に取り寄せる必要があるのがレントロール(賃貸借契約の状況を一覧でまとめた表)です。

また物件に瑕疵がないかの確認は細心の注意を行いましょう。瑕疵担保責任条項が売買契約に含まれているとは言っても、後に修繕費が必要になってからでは遅いので注意するポイントと言えます。

建物診断などの専門サービスを利用すると、欠陥の有無ともし修繕が必要ならいくらかかるのか判断してもらうことができます。

土地を購入して新築する

建物を新築して運営をはじめる際には、将来の収入を物件価値などから算出した収支計画を作成する必要があります。

予想の収入金額で計算をするので、現実的ではない家賃設定になっていないか、かかる費用はすべて含んでいるか等入念に確認しないとなりません。

もし将来的に売却を検討されているのなら、残存耐用年数の長さを考慮して新築で運営することがおすすめです。

アパート経営に関する税金

アパート経営に関する税金を紹介します。

土地や建物購入時、また新築の時や賃貸経営期間中にも各種税金が課せられます。それぞれの内容を次の項目で見ていきましょう。

購入・新築時にかかる税金

まず土地の売買代金には消費税はかかりません。ただし、土地の登記関連費用と不動産会社等への仲介手数料には消費税がかかります

次に建物に関してですが、中古物件購入時・建物新築時の売買代金にはどちらも消費税がかかります。土地の時と同様に建物の登記関連費用、仲介手数料にも消費税がかかります。

賃貸経営時にかかる税金

賃貸経営期間中に関係する税金は、消費税・固定資産に関する地方税・所得税と3種類に分けられます。まず消費税は、修繕費・不動産管理委託料などの支出にかかってきます。

次の固定資産に関する地方税としては、土地・建物に固定資産税と都市計画税がかかります。各市町村ごとに異なるので確認が必要ですが、固定資産税は1.4%が標準税率で、都市計画税は0.3%が標準税率です。

最後の所得税は、家賃、礼金などの不動産収入から経費を引いた金額にかかってきます。

成功のためには事業計画が大切

アパート経営の成功のためには事業計画が大切です。

何千万・何億という単位の資金を動かす投資なので、事業計画を念密に作成することが成功への必須条件です。

重要な内容ですが、複雑に考え込みすぎることなくいかに適切なデータを集め現実に即して作成するかに注力すべきです。

賃貸経営で得られる「収入」

賃や地代、礼金・更新料、共益費などは収入金額に含むことができます。ただ、敷金・補償金のうち返金しなければならない金額はこちらの収入には含めてはいけません。

賃貸経営で出ていく「支出」

不動産所得にかかる所得税と各市町村に収める住民税が支出として挙げられます。
不動産所得にかかる所得税は累進税率が採用されており、課税所得の金額に応じて5%〜45%の傾斜がかけられています。

必要経費になるもの

  • 借入金の返済のうち利息部分
  • 固定資産税
  • 事業税
  • 管理会社への管理委託料
  • 広告宣伝費
  • 共有部分の水道光熱費
  • 税理士への報酬
  • 立退料
  • 損害保険料(その年に対応するもの)
  • 減価償却費
  • 修繕費

必要経費にならないもの

  • 借入金の返済のうち元本部分
  • 所得税
  • 住民税
  • 自宅にかかる経費
  • プライベートにかかる費用

確定申告は必ず毎年行う

アパート経営をはじめたら確定申告を行いましょう。

会社に勤めている場合は年末調整は会社が行ってくれていますので、確定申告を自らする機会はなかったかもしれません。しかしマンション経営をはじめると確定申告を自分で行う必要があります。

申告方法によって控除あり

確定申告には白色申告と青色申告がありますが、それぞれメリット・デメリットがあります。まず白色申告ですが、こちらは事前の申請書提出が不要で簡易的な方法です。

次に青色申告は、条件に合致すれば10〜65万円の特別控除を受けることができます。
その条件を以下に挙げます。

  • 所得の種類が山林所得のみでないこと
  • 不動産所得の場合は事業として行われていると認められるほどの規模であること
  • 複式簿記での記帳
  • 現金主義でないこと
  • 記帳に基づく損益計算書・貸借対照表を添付
  • 確定申告の法定期限遵守

事業と認められる規模とはどれ程のものかと言うと、アパートなどについては賃貸できる独立した部屋数が10室以上あること・独立した家屋の賃貸では5棟以上であることを指します。

また損失(赤字)が出た場合には損失額を翌年以降3年間繰越することが可能です。

魔法の経費の計上で節税対策

実際出て行く支出はないのに損益計算書に経費を計上できる、というまるで魔法のような経費を減価償却費と言います。

減価償却とは有形固定資産の取得原価を耐用期間における各事業年度に配分することを指し、国税庁HPの耐用年数表と減価償却資産の償却率表を基に金額を算出します。

不動産賃貸物件の法定耐用年数は物件の構造により異なります。

国税庁HP 耐用年数(建物・建物附属設備)を確認すると、鉄骨造(厚さ3㎜以下)19年、木造22年、鉄骨造(厚さ3㎜超4㎜以下)27年、鉄骨造(厚さ4㎜超)34年、鉄筋コンクリート造RC47年であることが分かります。

アパートの管理方法

アパートの管理方法を紹介します。

賃貸アパートの経営に関わる業務は多岐に渡りますが、一部自分で管理するかまたは不動産管理会社に依頼するかを選ぶことができます。

自主管理

入居者付け、契約業務、契約更新業務、敷金清算業務以外を自分で行う方法です。

主に、家賃の入金管理、明細作成、クレーム対応、消防点検、家賃滞納者への催促・回収、退去の立会い、清掃、植栽、建物トラブル対応、工事業者への連絡などを自ら行います。

管理委託契約

アパートの管理業務を一部不動産管理会社に委託する方法です。管理委託料は家賃の5%までが相場となっています。

委託する業務は入居者募集のみや空室対策の提案(フリーレント期間を設ける、外装塗装のリニューアル、クリーニングの是非、ペット可等の条件拡大、リノベーション、インターネット環境の整備など)などサービスが含まれるものもあり、管理会社のサービスラインナップにより異なります。

一括借り上げ(サブリース契約)

物件を管理会社が借受け、転借人である入居者に転貸する契約です。空室の有無に関係なく、一定額の家賃がオーナー様に支払われることを保証しています。

不動産管理の知識を持っていない方でも、負担なくアパート経営ができるとされています。

ただ、借地借家法により制限を受けなければならない場合がありますので、契約の際には事前に内容をよく調べておく必要があります。

入居者の募集方法

入居者の募集方法は色々とあります。

入居者の募集は通常は不動産管理会社に依頼をしますが、その契約方法には3つの種類があります。

一般媒介契約

不動産管理会社に入居者の募集と契約手続きの業務を依頼する契約です。

この方法では複数の不動産管理会社と契約を結ぶことが可能です。集客したいエリア内の複数の管理会社に依頼し、幅広く情報を集めることができます。

専任媒介契約

特定の不動産管理業者に入居者募集と契約業務を依頼する契約を結ぶ方法です。一般的には、専任媒介契約を結ぶことによって優先的に入居者を紹介してもらえると言われています。

管理委託契約

入居者の募集業務や入居した後の管理業務まですべて委託して任せる契約です。オーナー様自身の業務負担はほとんど無くなります。

まとめ

初めてのアパート経営に必要な知識、理解できましたか?

今回の記事では、どのような方法でアパート経営をはじめるか、家賃収入や必要経費、税金などの収支に関わる項目、最後に入居者募集の方法までの概要をご紹介致しました。

これを基に、ご自身のアパート経営の事業計画を試算してみてはどうでしょうか。

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