アパート経営の税金と控除について|事前対策で損をしない確定申告!

アパート経営の税金と控除について|事前対策で損をしない確定申告!

家賃収入を不労所得と思っていませんか。
毎月賃料が入ってくる大家業に憧れている人がたくさんいます。その反面、経営が上手くいかずに大家さんを辞めたがっている人も多いです。

賃貸経営の事業計画をしっかりと立て、所有している物件のことをよく理解し、自分流の経営を目指すことが成功への近道ではないでしょうか。

今回は、アパート経営の税金と控除について「あぱ貸」がご紹介します。

確定申告を行うべき条件とは

アパート経営者が確定申告を行うべき条件を紹介します。

アパート経営によって得た収入は、確定申告のときに納税しなければなりません。持ち主自らが申告する申告納税制度によって納めます。

給与所得があるサラリーマンが持ち主の場合は、賃貸経営による年間の所得が20万円以下なら申告は不要です。

収入と所得の違い

収入と所得の違いを理解していますか。

アパート経営の場合、家賃、共益費、礼金、敷金、更新料、保証金など、返還する必要のないものが「収入」です。

アパートにかかったものは少額でも全て「必要経費」と見なします。収入から必要経費を差し引いたものが「所得」です。

不動産所得に対する税金の種類

不動産所得に対する税金を紹介します。

アパート経営をする場合、7種類の税金を知っておきましょう。

  • 不動産購入時にかかる税金は、不動産取得税、登録免許税、印紙税です。
  • 不動産を保有中にかかる税金は、固定資産税、都市計画税となり、毎年1月1日時点で所有している人にかかります。
  • 不動産売却時にかかる税金は、所得税、住民税で、購入時よりも高く売却したときの譲渡所得に対してかかるものです。

所得税

アパート経営の場合、家賃収入は不動産所得として課税対象になります。1月分から12月分の家賃で算出します。

入居者からの入金が遅れたとしても入金されたものとして計算しなければなりません。

住民税

住民税は所得税が確定した後で計算され、翌年に納めるものです。

医療費控除の申告漏れが多いのですが、確定申告期日が過ぎても申請すれば還付を受けることができます。還付の場合は自己申告になりますので、積極的に調べたり問い合わせをしてみましょう。

所得税の算出方法

所得税の算出方法を紹介します。

所得税率は所得総額によって異なります。不動産所得の他にも所得がある場合は、合算しないと算出できません

例えば、給与所得と不動産所得がある場合
給与所得500万円-所得控除100万円+不動産所得150万円=550万円
550万円に対する所得税率が20%となり、不動産所得に対する所得税は、150万円x20%=30万円です。

必要経費とは

アパート経営の主な必要経費です。

  • 租税公課(不動産取得税、登録免許税、印紙税、事業税、固定資産税など)
  • 減価償却費
  • 借入金利子(建物や設備に要したローンの利息)
  • 修繕費(入居者入れ替え時のメンテナンス費用も含まれる)
  • 損害保険料(火災保険、地震保険)
  • 委託管理費
  • 手数料(入居者募集や仲介にかかる費用、契約更新にかかる手数料など)
  • 水道光熱費(共用部分)
  • 通信費(郵便、電話料金など)
  • 消耗品
  • 広告宣伝費
  • その他(立ち退き料、取り壊し費用、弁護士・税理士への報酬、旅費交通費など)

経費にできない修繕費に注意!

アパートの建物や設備を原状回復したときは修繕費です。
アパートの価値を高めるために行った修理は資本的支出となり、減価償却によって必要経費として計算します。
修繕費か資本的支出かは注意しなければなりません。

減価償却費で計上経費を調整

修繕費か資本的支出か、迷ったときには金額で判断することがおすすめです。

支出額が20万円未満か3年周期の修繕なら修繕費と見なします。支出額が60万円未満か前年末取得価額の10%以下なら資本的支出です。

所得控除とは

所得控除とは、所得税の課税のときに、所得から一定の金額を控除することです。納付者の事情に合わせて、税金の負担を調整し生活レベルを一定水準以上にします。

所得税の税率

所得税の税率は、所得が多い人ほど重くなる累進税率が適用されています。税率が最低5%から最高45%までの7段階で設定されているのが特徴です。

税額控除とは

税額控除とは、給料から所得控除した金額に税率をかけて算出された税額から、一定額を差し引くことができる控除のことです。

住宅ローンの負担が軽減されたり、外国で収入があって日本と外国で二重に税金を払うのを避ける控除などがあります。

白色申告と青色申告の違い

白色申告と青色申告の違いを紹介します。

確定申告の方法には、青色申告と白色申告とがあります。
白色申告は帳簿付けが簡単ですが、青色申告の場合は帳簿付けの知識が必要です。

また、青色申告は税務署へ青色申告承認申請書を出す必要がありますが、白色申告は申請書を提出する必要がありません。

白色申告とは

白色申告は、税務署に申請書の提出が必要なく、簡単な帳簿付けで済むため手間がかからないのがメリットです。
青色申告のような特別控除や税金を軽減する特典などを受けられないのがデメリットです。

青色申告とは

アパート経営を開業後、確定申告するためには届け出が必要となります。

  • 個人事業の開業・廃業届出書(開業後1ヵ月以内)
  • 所得税の減価償却資産の償却方法の届出書(開業した年の翌年3月15日まで)
  • 所得税の青色申告承認申請書(開業後2ヵ月以内)
  • 青色事業専従者給与に関する届出書(開業後2ヵ月以内)
  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書(提出日の翌月に支払う給与から適用)

まずは、入居者募集を開始した日を開業日として、開業届を1ヵ月以内に税務署に提出しなければなりません。

青色申告特別控除とは|事業規模により65万円か10万円

青色申告特別控除を詳しく紹介します。

青色申告には、10万円控除と65万円控除とがあります。10万円控除は簡易簿記か現金式簡易簿記を用い、65万円控除は複式簿記を用いて帳簿を作成しなくてはなりません。

実際には、納税額が10万円もしくは65万円少なくなるということではありません。この特別控除は、所得税や住民税に反映されます。

青色事業専従者給与で節税

青色事業専従者給与で節税しましょう。

青色事業専従者給与とは、アパート経営に従事している同居家族に支払う給与のことです。支払った給与の金額が全て必要経費と見なされ、大きな節税効果が得られます。

支払うための届け出について

青色事業専従者給与を必要経費として計上するためには、青色事業専従者給与に関する届出書を税務署に提出する必要があります。

届出書は、給与を支払う年の3月15日までに提出します。また、新たにアパート経営を始めた場合は、引渡しを受けてから2ヵ月以内に提出しなければなりません。

受け取る人の必要条件

  • 給与を支払う人と生計を一にする配偶者またはその他の親族であること
  • その年の12月31日時点で年齢が15歳以上であること
  • その年を通じて6ヵ月を超える期間、その事業に専ら従事していること

以上の条件を満たしていなければなりません。
会社員の方や事業を行っている方は対象外となります。

支払う人の必要条件

アパート経営を行っている方が青色事業専従者給与を支払う場合は、事業的規模が5棟10室以上を充たしていなければなりません。事業的規模が充たされていなければ必要経費と見なされません。

節税にならないケースに注意!

青色事業専従者給与を受け取る人は、配偶者控除や扶養控除の対象者とはならないので注意しなければなりません。

青色事業専従者給与は、配偶者控除や扶養控除の額よりも大きい金額でなければ節税にはなりません。

また、平成30年分の確定申告から合計所得が1,000万円を超える人は配偶者控除を受けることができなくなりました。所得が高い場合は青色事業専従者給与を支払う節税対策が必要となります。

その他のアパート経営で節税できる税金

アパート経営でできる節税を紹介します。

家賃収入が増えてきた場合、個人と法人とではどちらの方が節税が見込まれるでしょうか。
以下の点が、法人化のメリットとなります。

  • 法人の方が税率が低い
  • 家族を社員にして給与を支払うと、所得の分散で税率が下がる
  • 法人の方が必要経費と見なされる範囲が広い
    また、初年度は赤字になることも多く、青色申告であれば9年間繰り越すことが可能
  • 個人の場合、収入が増えると相続税も増加するが、法人は家族に給与を支払うことで生前贈与と同様の効果がある
  • 個人でアパートを相続する場合、入居者一人一人と契約のし直しになるが、法人として相続する場合は管理会社との契約だけ
  • 法人は会社名義の口座に家賃が振り込まれるため、銀行口座が凍結されない

法人化の節税メリットは、経営規模によっても違ってきます。個人経営のままがいいか、法人化した方がいいかはしっかりと見極めましょう。

相続税・贈与税

相続税とは、相続により取得する財産に課税されるものです。土地、借地権、建物、預貯金、有価証券、借入金、ゴルフ会員権、宝石など。遺言よって得たものも課税財産となります。

贈与税とは、個人が財産を個人に無償で譲渡したときに、受け取った個人にかかる税金のことです。贈与税の基礎控除は110万円で、110万円を超えた分には課税されます。

何が相続財産になるかを把握しておくことが大事です。実際は相続財産にならない財産や権利もあります。

相続税の基礎控除について

相続税とは、亡くなった個人の遺産総額に対して算出される税金のことです。
また、相続税がかからない非課税の部分を基礎控除といいます。この基礎控除額より遺産総額が下回るときには相続税はかかりません

※遺産総額-基礎控除額=課税価格

基礎控除額の改正が施行されました。
平成26年12月31日までは「基礎控除額5,000万円+基礎控除額1,000万円x法定相続人の数」
平成27年1月1からは「基礎控除額3,000万円+基礎控除額600万円x法定相続人の数」

対策の必要な方は事前に準備をしておきましょう。

不動産の評価額は現金よりも安い

相続財産の価格を算出する場合、相続評価額と時価が大きく違うものの代表は不動産です。
現金を不動産に替えるだけで評価額が減少し、その建物を賃貸用物件にすることで評価額がさらに下がります。

現金を持っていたらそのままの評価になりますが、不動産に替えたら評価が50~70%位には下げられることは知っておきましょう。

固定資産税

所有している不動産に対してかかる税金で、不動産の評価額に応じて計算される仕組みです。固定資産税評価額は時価と異なり、時価の7割程度とされています。

固定資産税評価額は3年に1回の改定です。

更地よりもアパート経営

更地よりもアパートを所有すると、固定資産税評価額を20%節税できるという点がメリットです。

まとめ

アパート経営における税金と控除についてまとめます。

アパート経営の場合、小資本で小規模経営ができること、家賃収入が老後の私的年金になること、相続税や固定資産税の節税効果が大きいなどのメリットがあります。

税務対策をしっかりとすることがアパート経営を成功させる秘訣です。

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